問題解決力の変容

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「問題解決力」

この言葉が大学の広報等で使われ始めたのは、1990年に慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)を開設した頃だ。
SFCには、当初、総合政策学部環境情報学部の2つの学部が設置された。
それぞれ加藤寛先生と相磯秀夫先生が学部長に就いた。
この開設のときに、SFCでは、自然言語(英語)と人工言語プログラミング言語)と合わせて「問題解決力」を学生に修得させるとして注目された。

さて、当時、問題解決は、問題発見・解決に変容を始めた。問題を解決する前にどこに問題があるかを仮説を立てて見いだすことが重要だと考えられたからだ。

かつて上司だった相磯秀夫さんと話をしていてふと思ったことは、問題解決とはプログラムのバグ取りではないかということ。問題を切り分る。そのために何が問題か仮説を立てて考えていく。そして、問題が見つかればそこを直して解決する。当時の問題解決はこれだったのではないか。

 

しかし、いまは違う。

「正解のない問い」を問われるからだ。