ないラボトーク 教育の自由
海士町のみなさんと展開している「ないものはないラボ」。
今回の対話の大きな柱は二つ。
一つは「教育の自由とはなにか」。
もう一つは「クラウドネイティブの基礎学力とはなにか」。
経産省の「未来の教室」とEdTech 研究会の専門委員を務めておりますが、経産省が言う「教育の自由化」は「産業化、市場化」です。
しかし、「教育の自由」と言ったときにその自由とはなんなのか。
「校則からの自由」かもしれません。
「学習指導要領からの自由」かもしれません。
あるいは「慣習からの自由」かもしれません。
人によって「自由」の捉え方が異なるでしょう。
そして、意外といまは「自由」なのかもしれません。
「クラウドネイティブの基礎学力」は、読み書きそろばんをクラウドがやってしまう時代において、人として最低限身につけておいた方が良いリテラシーとはなにかを問うことです。
さらにこのことを進めていくと「義務教育」とはなにかに突き当たります。
国民として社会に出るために必要な能力とはなにか。
つまり、中学までに身につけるべき資質・能力とはなにかといった議論に行き着くことになります。
このどちらも経産省の「未来の教室」とEdTech 研究会のワークショップで示唆された、あるいは私が示唆したものです。
教育にテクノロジーが入ってきて、学習はアダプティブ(対応型)になります。うまく問題を解けない人は解けるように学年を下りていき躓いているところまで戻ってやり直し、問題を解けた人はどんどん進んでいくようになります。つまり、学習進度は授業の進度から解放されて自由になります。
こうしたことを踏まえて、先回りの議論をしようと呼びかけたのが、第2回「未来の教室」とEdTech 研究会での私のゲストスピーチです。(社会課題解決と「小さな学校」)
次はどっちだ
先日のカタリバ大学で学んだことは、平成とは昭和の終わりの臨教審の時代であったということ。
確かに僕にとっても臨教審を追いかける時代であった。
昭和の終わりにNHKスペシャルを手伝い、西尾幹二さんに褒められたのがきっかけだ。
教育再生実行会議の一部は臨教審の総仕上げにあたる部分がないわけでもないが、さて、つぎの元号の時代は教育再生実行会議の時代になるのだろうか。
いま危惧していることは、臨教審を総仕上げしつつも消してしまうのではないかということ。
つまり、臨教審を教育再生実行会議が覆ってしまうということ。
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僕が、次に、どこを見るのか。
そんなことをまた聞かれた。
そう聞かれるのだから、きっと自分が知らないうちに、区切りをつけようとしているのかもしれない。あるいは、僕は言い尽くしてしまっているのかもしれない。
そんなことを考える週末。
金曜日に出口治明学長の話を聞いて、僕が考えていることと同じ方向であることを確認した。きっと世の中はそちらに向いているのだろう。
木曜日に久しぶりに寺脇研さんに会ったが、時間がなくてあまり話ができなかったのは残念だ。
水曜日の飲み会で、ある人とIBの話になった。概念の話だ。経験の概念化、さらに具体化。概念を各教科に下ろしていく話。
あっ、午後は近未来の大学入試の話をしていたのだった。
火曜日は英語教育と教育寮、大学広報の話だった。
月曜日は英語教育とアントレプレナーシップ。
先週から取りかかっていたEdTech の原稿を木曜日に書き終えた。
教育という側面だけで毎日いろんなことを考えている。
次はどっちなんだろうな。
「未来の教室」とEdTech 研究会でのスピーチが記事になりました
風越学園の設立が楽しみである
昨日は苫野一徳さんが「未来の教室」とEdTech 研究会で発表。
「自由の相互承認」「個別化」「協同化」「プロジェクト化」とフルスペックを20分で話すという超難題にチャレンジ。
「本を読んでください」と言いたいところを丁寧に解説。
僕は理解しているつもりなので、わかっていることを聞きとてもわかりやすかったけど、初めて聞く人には難度は高かったかな。でも伝えたいことは伝わったと思う。少なくとも「自由の相互承認」は。
そして、あらためて思ったことは「自由の相互承認」と国際バカロレアの理念は親和性があるということ。
会議の前に、苫野さんと少し話せたこと、駅まで、風越学園設立準備の中心メンバーである本城慎之介さん、岩瀬直樹さんと話ながら帰ったこと。
風越学園のことを考える時間でもありました。
風越学園は苫野さんにとっては実践の場。
充実した教育がなされるのではないかと期待しています。
軽井沢風越学園設立準備財団
http://kazakoshi.jp/
人生100年時代における人材流動性を高める取り組みについての提言
1月から議論して3月に取りまとめた「人生100年時代における人材流動性を高める取り組みについての提言」が公開されました。
30代、40代は必読です。
みなさんのことです。
50代は手遅れ世代かな。
人生100年時代における人材流動性を高める取り組みについての提言
https://www.koudojinzai.com/single-post/teigen180501
自分を成長させる刺激はどこにあるか
「教科の勉強は自分でできます。授業では刺激をください」
東大合格者が多い有名進学校の生徒が学期始めに教員に注文をつけた。
高校の授業をペースメーカーに、わからないことは先生に質問すればいい。参考書や大学入試対策問題集をインターネットでどこにいても手にできる。予備校レベルの講座もネットで配信される。
教科の勉強はどこにいても自分でなんとかなりそうだ。
さて、問題は刺激だ。どうやって手にするか?
自然の中からの刺激、素朴な刺激。
都会にはない刺激が、島や山間部にはある。
地域みらい留学