「小さな学校」

http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/mirainokyositu/pdf/002_06_00.pdf


http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/mirainokyositu/pdf/002_06_00.pdf

 

「大きな国家」「小さな国家」の議論があるように、「大きな学校」「小さな学校」の議論があってもいい。

いま、学校の機能はドンドンと膨らんでいる。社会や家庭の学校依存は強まるばかりだ。
その一方で、教員の働き方改革を求められている。EdTech が導入されて、学び方が変わったときに教員の役割は変わるはずだ。
これまでの学習進度は、教科書をすべて終わらせないといけない教員のためにあったが、学習教材がアダプティブになったときに学習者の学習進度は個別化する。そのときに、学校の授業はどうなるのだろうか。

いまこそ学校の機能を見直すときだ。

学校が持つ機能をとことん小さくしてみる。

そのときに、これまでの「読み書きそろばん」はどのように置き換わるべきなのかを議論しなくてはならない。
従来の「読み書きそろばん」はすべてクラウドで処理されてしまう。クラウドネイティブにおける「読み書きそろばん」はなんなのだろうか。

「小さな学校」を、EdTech が本格的に導入される前に、先回りして、議論したい。

 

 

官僚の熱と知性

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3月22日にリカレント教育に関して経産省の方々に報告書を作成して提言して、28日に「第2回 「未来の教室」とEdTech 研究会のゲストスピーカー。


以降、年明けから走り続けた疲れが出て、宿題も手に着かず、日々、ぼーっと暮らす。

ICU の自然が残るキャンパスに癒され、学校生活を終えた息子と一緒にランチを食べて微笑ましく過ごす。

 


研究会事務局のみなさんは、この週末をしっかりと休んでいるだろうか。

僕なんて比べものにならないくらいハードな毎日を送っていただろうに。

そして、僕は一旦役割を終えたが、彼らはまだまだその日が続く。

 


官僚たちの熱と知性に触れられた日々だった。

あれから12年

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早稲田を任期満了で退職したのがもう12年前。

 


学生たちが送別会を開いてくれた。

 


一緒に法科大学院を作った教員、職員、学生が200人ほど集まってくれた。

抱えきれないほどの記念品、どうやって持ち帰ろうかと思ったら、イゲタがクルマを出してくれて、深夜に家まで送ってくれた。

 


感動的な夜だった。

FMICS

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FMICS の会報に、1月の例会の様子を下記のように書きました。

☆☆☆

今回のFMICSの例会では、事前に下記のようなメッセージを参加者に送り、「私大文系」は今後いかにあるべきかを考えておいてもらうことにした。

***

人工知能の進化、未曾有の少子高齢化、複雑化する国際社会、地方消滅の危機などにより、若者の未来は必ずしも明るいとは言えません。その一方で、これからの子どもたちは100歳まで生きると言われてます。少子高齢化で生産年齢人口がどんどん減少していきます。少ない若者が多くの高齢者を支える時代が到来します。生産年齢人口が減るのだから一人あたりの生産性を上げたり、これまで働いていなかった、老人や主婦、引きこもりにも働いてもらわなければならなくなるでしょう。また、仕事はどんどん人工知能の進化により入れ替わっていきます。一生、学び続けて働き続ける時代になります。ホワイトカラーの仕事はどんどんなくなっていきます。そうした状況下で、自分の能力を客観的に示していくことができなければ新しい職を得ることはできないでしょう。EdTechにより学び方は変わります。自分の学んできたことや体験したことをeポートフォリオに記載していくことになるだろうと考えられています。
そうした世の中で、ホワイトカラーを輩出していた「私大文系」はどうなるのか。そして、いかにあるべきか。

そのことをみなさんと一緒に考えたいと思います。

***

冒頭に、私から、このメッセージをもう少し具体的に話をした。昨年、一昨年に訪れた地方の町や島の教育や人口について、人工知能の進化によって将来起こり得ること、なぜいまリカレント教育が話題になるのかなどなど。
そして、先日、経済産業省で「「未来の教室」とEdTech研究会」が開催されたが、このEdTechとリカレント教育を対象とした「学びと社会の連携促進事業」に平成29年度補正予算として25億円がつけられた。このあたりの背景も解説。
こうした話や事前のメッセージを元に、3名から4名のグループで議論を進めた。
まず、事前課題である「私大文系はどうあるべきか」をグループ内でシェアしてもらい、その後、「私大文系はどうのような人を育てるのか」を議論してもらった。そして、これらを元に「その時の私大文系の選抜はどうなるのか」を話あってもらい、最後に各グループ3分で発表をしてもらった。発表の際にはどのようなポジションの大学かを明確にすることをお願いした。
いずれの発表も「低倍率時代」を想定した安定感のある発表だった。競争なき時代に受験生の向上心に火を灯せるかは、これからの大きな課題となるだろう。そのため「育てる入試」が注目されるようになるだろう。選抜の過程で学び育つことを求め、それが高校と大学の学びを接続させるようなものだ。最近は高大接続というと入学者選抜のみに興味が行く人が多いが、高校と大学の学びをギャップを伴わないでスムーズに進行させることにあらためて目を向けたいところである。また、低倍率であれば誰を合格させるかよりも誰を不合格にするかが焦点となる。つまり、不合格者の納得感を問われることになるだろう。
前述の経産省の「学びと社会の連携事業」では非認知能力の向上をめざす。経産省の資料には「「好きなこと」を突き詰め、自ら「問い」をたて、解決に一歩動き出し、周囲を動かし、あきらめず、柔軟に、限界を作らず、前例にとらわれず行動できる人格形成」と記されている。
この記述を引くこともなく、いま、非認知能力の重要性が語られることが多くなっていることをみなさんはよくご存じだろう。
では、こうした非認知能力をいかに「育てる入試」で実行できるだろうか。また、「私大文系」は従来にも増して非認知能力を学生に備えさせることはできるだろうか。

会の終了後、みんなで蕎麦を啜り、石川洋美先生の代役として新年最初のFMICSへの登壇を引き受けたものの、さて、その役を充分に果たせただろうかと自問しつつも、これからの若者の未来を、教育により、明るくすることを願って家路についた。

 

* FMICS 高等教育問題研究会

http://www.fmics.org

 

大学入学共通テストを一緒に考えてみる

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1月2日に食事をしたレストランの駐車場にこんな木があった。

お茶目だね。

 

1月28日に「大学入学共通テスト」について考えてみる。

試行テストをどのように分析するべきかを解説。

いかに新しい試験に供えるべきかを一緒に考えたい。

 

「大学入学共通テスト」問題分析とアクティブ・ラーニング 検討会

https://senseiportal.com/events/44252